補習所考査
今日は補習所の第4回考査でした。考査というのは定期試験のイメージでしょうかね。定期ではないですが。ちゃんと毎回それなりの点数取らないと修了考査を受けられない仕組みになってます*1。
補習所のイメージって,以前にも少し触れましたが,大学のような感じです。ただ,単位=出席なので出席率はそれなりに高いです。普通に講義を受けて,たまに考査があります。考査に関しては過去問が出回っているので,過去問+テキストという形で対応します。
ただ,今年の第1回第2回の考査で波乱が起きました。まさかの傾向変化。これまで記号選択と空所補充中心で,論述は出たとしても2〜3行。多くても5行とかだったかと思います。しかし,今年は10行クラスの問題も普通に出まくっていたし,論文式試験を思わせる内容。もう解答用紙の枚数がやけに多い。
まぁ論文中心になること自体は別にいいんですよ。ただ,その問題の内容が正直良問とは言えない。と個人的には思う。基準を丸暗記して写経するような問題はどうなのだろうか・・・。もちろん専門家として覚えるべきものなどはあるのでしょうが,それだったら講義の中ではっきりと言って欲しい。これは暗記すべきであると。
・・・こういう考え方がゆとりと言われるのだろうか。。
まぁ,暗記とは言わないまでも,もう少し基準を読み込む必要はありそうです。
ケインズ『貨幣改革論』
なんとなく思い立ってケインズの『貨幣改革論』の翻訳作業始めてみました。本書は大学のゼミの中で一度輪読したのですが,インフレ・デフレに関する議論に関して非常に勉強になります。とはいえ,一度読んだだけでは単なるファッションに過ぎないわけで,これをものにするにはもっとしっかりと読み込む必要があるなと感じました。そこで思い立ったのが,「原著を翻訳していくことほどしっかり読み込めるのはないんじゃね?」ということ。
まぁ,いつまで気力が続くかわかりませんが,できるところまでやるだけでもかなりの勉強にはなるはず。もとより原著のすべてにわたって訳してやろうなんていう意気込みなどなくて,できる限りやっていったらいつの間に全部できていたらすごくね?くらいの気持ちでやってます。
ところで,こういうのの訳文ってblogとかで公開したらまずいものなのだろうか。著作権とかなんとかそういうアレが気になります。もし問題ないのなら,ちょっとずつ訳したものを公開していきたいと思っているのですが。その方がモチベーションにもつながりますし。お詳しい方いたら教えてください。

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読みやすい答案を書く
答案はできる限り読みやすく書くべきでしょう。読みやすい答案は採点者に好印象を与えます。それだけでなく,自分の頭の中の整理にもなります。
読みやすい文章は理路整然としています。理路整然とした文章を書くには,頭の中が整然としていなければなりません。だから,常に理路整然と読みやすい答案を書くことを意識していれば,答案を書きながら論理の漏れや間違いをチェックすることができます。本試験では,論理ミスやケアレスミスに気づくことができるし,普段の答練等では,知識の曖昧さを確認することができます。
さて,ここでは,読みやすい文章を書くための技法という記事を紹介します。ここで紹介されている技法の中から,特に論文答案を書く際に注意すべき点について記したいと思います。
教師
教師は偉大だと思う。これは,今現在小中学校なり高校なりで教員をやっている人が偉大だと言うのではない。どちらかというと,偉大な存在となってはじめて教師と呼べるということだ。教師は読んで字のごとく「教える師」であって,単なる「教える人(員)」ではない。僕はそう思う。
教師は偉大だ。教師は尊敬される。そういう存在だからだ。そうでない者は教師ではない。教壇に立つ資格がないとまでは言わない。教師ではないというだけである。
僕が教師に抱く感情は畏敬である。「仲の良い教師」などあり得ない。自らの教え子と仲良くなれるということも素晴らしいことである。ただ,そのような者は教師ではないというだけである。
このような意味で,教師とはほとんど宗教上の神のようなものである。だから教師への感情を僕は「畏敬」と表現したが,ほとんど信仰とも言える。ある種の宗教と異なるのは,教師は間違いなく人間だし,絶対ではないということである。過ちも犯す。しかし,実際,ほとんど信仰とも言えるような感情を抱かせ,絶対的存在に相当程度近いのが,教師である。
僕は運良く高校1年の時に教師に出会えた。そのときから僕はずっと教師に憧れている。教師ほど崇高な職業は他にないとまで考えている。だから僕はいつかは教師になりたい。
難しいのは,自分の意志だけでは教師にはなれないというところだ。教員にはなれる。免許を取ればよい。免許を取らなくてもなれる。何なら,今も僕は教員の一人であると言える(アルバイトで塾講師をやっている)。
自分の意志だけでは教師にはなれない。誰かが自分を師と認めてくれて初めて教師となる。僕はそう考えている。だから僕は ―いつかなれるとして― 自分の知らないところでしか教師たり得ない。「あなたが私の人生最大の師です!」と言ってくれる人がいるかも知れない。しかしそれが自分を教師であると確信させるに足るであろうか。
教師になることは僕の夢だ。しかしそれはきっと叶わない夢だ。もう少し正確に言うならば,叶ったとしても,その成就を自ら知り得ない夢だ。だから一生追い続けなければならない夢だ。
まぁ,人生はそのくらいの方が楽しいだろう。
東北地方太平洋沖地震義援金
このたびの被災者の皆様には,心よりお見舞い申し上げます。
とりあえず僕は無事生きてます。居住区は関東地方ですし,その中でも比較的被害の小さい地域だったと思われます。最初の揺れこそ大きかったですが,電気もガスも止まらなかったので。
また,ひとまず自分の周りの人たちの無事も大体確認できました。東北地方にいる親戚や友人の無事も確認できてひとまずほっとしています。
さて,twitter等では,深刻な被災地域以外の人たちでいろいろと盛り上がっています。「自分たちに今何ができるか。」これは難しい問題だと思います。月並みなこと言うようだけれど,何が一番正しいかなんてわからない。みんなが自分なりに本気で考えて自分なりの結論を出せばいいと思います。ただ,自分なりに本気で考えることは大事。自分なりにといっても,独りよがりに考えるのではなく,情報収集に努めて,客観的な判断が必要。目の前にある事実と,自分の信条なりなんなりとの均衡点を見いだせばよいと思います。
とりあえず,いろいろと情報が氾濫する中で,個人的に良エントリと思った記事をいくつか紹介しておきます。随時更新するかもしれないです。
- 提案:関東在住の人の12日、13日の過ごし方 /発声練習
- 災害時、あなたの善意で、人が死ぬ /N-Styles
- 日本震災に寄付した人のなかから1名に最新のiPad2 64GBをあげます /wise9
- 東北地方太平洋沖地震義援金の受付を開始しました /はてな義援金窓口
- 「実際に募金したいはてなポイント」と「実際の送付金額」の換算 /Yunyの鉄は、熱いうちに鍛て。
あくまで個人的に良いと思ったものを紹介しているだけです。当然ながら,過ごし方や寄付を強制するような意図はまったくありません。ご参考までに。
基準原文を読む
昨日のエントリ(監査基準通読)に思いの外反響があったので,コメントへの返信もかねて「基準原文を読む」というタイトルで新しく記事を書いてみます。
今回は,各科目ごとに,僕自身が読んでいた基準原文とその読み方,およびその目的を紹介したいと思います。
監査論
監査論については「監査基準通読」を参照していただくとして,ここでは監査基準の他に何を読んでいたかだけ紹介したいと思います。その読み方や目的は監査基準と同様です。☆の数で重要性を示しました*1。その他特記すべき事項については一言コメントも付しました*2。
- 監査基準☆☆☆
- 四半期レビュー基準
- 監査基準と異なる点だけ重点的に。
- 監査に関する品質管理基準☆
- 財務情報等に係る保証業務の概念的枠組みに関する意見書
- 内部統制の評価及び監査の基準☆☆
- 内部統制監査制度ができてからメイン論点としては論文に出題されていない項目。毎年最重要論点として掲げられている。今年こそ出るかも・・・?(いずれにせよ短答ではよくでる。)
- 倫理規則☆☆☆
- 改正論点。補習所の考査でも倫理規則について改正された点をめちゃくちゃ書かされました(全然できなかった。)。
- 法令基準集
- 委員会報告書関係は短答直前に軽く読みました。全部読む気は起きないのでさすがに通読はしていません。短答答練等で間違えた論点を中心に確認程度に。論文直前には「何が収録されているか」をチェックした程度。ちなみに上記に掲げた各基準は収録されていません。だから何度も読みました。
管理会計論
企業法
- 会社法
- 一度に通読は難しいので,これは少しずつ(区切りのよいところまで)読んでいました。短答対策+論文対策。ただし読むときには目的をはっきりとすること。短答対策の脳みそと論文対策の脳みそでは重要条文が多少異なるでしょう。
- 商法
- 基本的には短答対策。
- 社債、株式等の振り替えに関する法律
- いわゆる「振替法」です。授業で扱った重要条文だけ読みました。
- 金融商品取引法
- 授業で講師に読んでおけと言われた条文のみ。通読は時間の無駄。
それから友人に一度質問されたことがあるので念のため触れておきます。六法と法令基準集の使い分けについてです。
おそらく多くの人が当初は六法を使って勉強をしていることと思います。六法にはどんどん書き込んでどんどんボロボロにして使うのがよいでしょう。やった感がでます。
しかし勉強が進んでくると,法令基準集を購入することになるでしょう。試験で配られるのと同様のものです。しかし内容は大体六法と同様です。これをどうやって使い分ければいいでしょうか。
あくまで僕の一例ですが,僕は,六法は普段の勉強用,基準集は答練用として使い分けていました。書き込み等は六法の方にどんどんして,基準集はまっさらの状態にしておきました。答練のときには本番を意識した方がよいからです。
財務会計論
租税法
特になし。
以上です。あくまで僕の一例ですので,参考までに。各自で最適な利用方法を模索されることをおすすめいたします。決して僕の勉強方法がベストであるとは思いませんので。
監査基準通読
監査論って得意な人と苦手な人が分かれるってよく言われますよね。僕はどちらかというと得意でした。本試験では全科目中一番得点比率は低かったですが。それでも一応基準となる得点比率52は超えていましたし,答練等でも比較的よくできていました。
そんな監査論の勉強方法ですが,やはりまずは基本テキストをしっかり読みこなすことが大事です。しっかり授業を聞いて,監査論の体系をしっかり脳みそに叩き込む。これ基本。これができていなければ論外。ただ,ここまでは多くの受験生はできていると思うんです。監査論は他の科目に比べて範囲少ないですし,全体像を把握するのもそこまで難しいことではありません。つまり,ほとんどの受験生は「なんとなくわかる」程度の知識は持っているということです。
しかしもちろん「なんとなく」では問題は解けません。短答式では紛らわしい選択肢から解答を選ばなければなりません。論文式では自分で正確に記述しなければなりません。これらは「なんとなく」の知識では到底太刀打ちできません。それではどうすればよいのでしょうか。
私は監査基準を(改訂前文や結論の背景等も含めて)通読することをオススメします。講師の先生でもこれを強調する先生は多いかと思います。どの科目についても基本的にはそうですが,監査論については特に,基準原文にあたることが重要と思われます。
これは,第一に,短答式の選択肢では監査基準等の文言がそのまま載ってることが多いからです。選択肢には日本語が微妙なものが含まれることが多々ありますが,それも基準の文言そのままの場合が多いです。その場だけの判断では微妙な日本語に惑わされてしまいがちですが,基準原文に慣れていれば脊髄反射で問題を解けます(!)。
第二に,監査基準は論文式試験で配布される法令基準集には掲載されていません。その一方で(と言うか,「そのため」),監査基準の文言はほとんどそのまま論文答案に使用できます。論文式試験では,用語の使用についてはなるべく正確にする必要があります。その際に,基準の文言をある程度暗記しておけば間違った言い回しをしてしまうリスクも軽減されます。
やはりある程度の暗記は必要です。理解した内容を答案に起こす際に,正確な言い回しで理解した内容をアウトプットするには,その言い回しを暗記しておかなければなりません。かといって,基準を一字一句ガチ暗記するなど普通は到底不可能です。
そこで,監査基準等の類は,なるべく毎日(少なくとも2,3日に)一回は通読することをオススメします。暗記しよう暗記しようなどと考えなくても,重要なポイントを意識しながらひたすら通読するだけです。*1通読するだけなんですが,読む回数が多くなればなるほど,だんだん頭に言葉が染みついてきます。だいたいそういうもんです。言葉が頭に染みついてくると,だいたい答案を書けるようになります。
監査基準に限らず,暗記モノは大体このやり方でなんとかなります。試験勉強は長丁場ですが,その長丁場なのを利用するのです。長い時間かけて覚えたモノは長い時間記憶に残ります。一日そこらで一気に覚えようとしたってどうせすぐ忘れます。せっかく長い時間かけられるのですから,長い時間かけましょう。
ローマは一日にして成らず,です。
*1:ここで,「通読」なのがポイント。例えば,「監査基準を7分割して一週間で一周しよう」という考えでは駄目。どうせ毎日やるなら,毎日「通読」する。